STYLING with kief
-Ranging of image-
![ART STYLING by Kazuyo Ohtomo_c0096440_1842546.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200706/14/40/c0096440_1842546.jpg)
art styling by "Kazuyo Ohtomo"
2007.3/1~3/28
唐突ですが、私はリアルに感じることが好きです。
同じ風景であっても写真で見るのと現地で見るのでは印象が異なります。誰かが隣に座る時に気付く他人の体温と自分の体温、分厚い雲が山に影を落とす瞬間、標高の高い場所で鼓膜を押す空気の重さ。現実と区別が付かないぐらいリアルな夢から目覚めた瞬間。これらの些細な事象に対し身体のどこかが傾いた時、周囲 の環境が不動ではないということ、そしてその中に立たされていることを実感します。
リアルに気付くまたは気付かされる瞬間、自分の感覚が「外」に対し開いている意識を大切にしながら、作品づくりを行っています。
今回は「外」にあるものを手掛かりに、発生したイメージを連ねて描きました。
text by Kazuyo Ohtomo
それでは今回は、今年3月にSTYLINGした大友一世の空間をご案内します。
『食』がモチーフとなっていることが多い、大友さんの作品。
今回も主に作品は、私たちに身近な"野菜"の一部分がモチーフになっています。
キャンバスに油と紙に水彩。
ミクロ→マクロへ展開する作品は、すでに原型はわからず、どこかこの世にはない風景、あるいは曖昧な記憶のなかのぼんやりとした風景のような印象を受けます。
実は、あらためて振り返ると、過去のSTYLINGはインスタレーション的な展開が多く、シンプルな絵画でしかも油絵というのは今回初でした。
私は3月は忙しく、搬入出時にしか立ち会えなかったのですが、
一ヶ月間見続けていたオーナーの「日にちが経つにつれて、じわじわと存在感が滲み出てくる絵画のパワーに改めて驚かされた。」という言葉がとても印象に残っています。
とくに、すんなりと空間に滑り込む大友さんの油絵は、あとからゆっくりとじわじわ来るのかもしれませんね。
それって毎日そこにいる人と作品との深い対話がおこなわれている様で、
すばらしいことだと思いました。
大友さんご苦労様でした!!